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「不要不急」「ステイホーム」という言葉が飛び交い、
あらゆる活動が止まってしまったあの頃。
島根県の小さな分校を舞台に、男子高校生4人と顧問を追った
高校演劇のドキュメンタリー映画が生まれた。
題材にしたのは太宰治の小説「走れメロス」。
演劇との出会いをきっかけに動き始めた彼らの青春は、
時代のうねりの中で予想外の方向に走り始めて……。


走れ!走れ走れメロス
駆け出した青春は止まらない———
“好きなこと”に出会った高校生たちの物語
全校生徒70名。島根県にある最も小さな高校で4人の高校生たちがはじめて演劇を始めた。「対人関係が少し苦手」「ずっと机に向かうのも得意じゃない」「熱中できるものなんてない」など、それぞれの劣等感と向き合いながら、演劇に魅せられていく4人。そんな彼らが、担任の亀尾佳宏と共に初舞台に選んだ題材は、太宰治の名作「走れメロス」だった。
意気揚々と高校演劇の 地区大会に挑戦する高校生たちだったが、本校である三刀屋高校のレベルに圧倒された上、コロナ禍により無観客での開催になってしまう。「満席の会場で演劇やりてぇな」———。県大会に進出できず、誰にも見てもらえないまま幕を閉じると思われた高校生たちの青春。しかし、筋書き通りにいかない彼らの物語は、誰も予想しなかった結末へと転がりだす!
新型コロナウイルス感染症の影響が残る2021年夏、島根県東部の雲南市にある県立三刀屋高校掛合分校で、初めて演劇に触れた高校生4人を追ったドキュメンタリー映画。第14回下北沢映画祭で審査員特別賞をはじめ四冠を受賞したほか、うえだ城下町映画祭実行委員会特別賞受賞、東京ドキュメンタリー映画祭2022入選など、全国各地の映画祭で話題になった。
(53分/ステレオ/ビスタ/カラー/日本/2023年)





メロスたち
———また いつか 会おう
演劇と男子高校生。始まりから終わりまで


演劇と出会い、舞台に立つことの喜びを知った高校生たちをカメラに収めたドキュメンタリー映画『走れ!走れ走れメロス』から1年。続編新作にあたる『メロスたち』では、高校卒業を目前に控え、孤独や葛藤、焦燥を抱える彼らそれぞれの「選択」を軸に物語が動いていく。
太宰治の小説「走れメロス」を基にした創作舞台『走れ!走れ走れメロス』で、コロナ禍にもかかわらず予想外の評価を得た島根県の掛合分校演劇同好会。しかし、演劇の世界に導いた顧問は異動し、4人だけのメンバーも3年生に進級。それぞれ進路を決める中、曽田昇吾は1人で中国大会の舞台に立っていた。「オレだけ演劇やってていいんですかね」。卒業が近づいていた。
(76分/ステレオ/ビスタ/カラー/日本/2023年)
